ネット通販- 多国籍企業の課税強化 OECDが計画提出へ

14 July 2013 

毎日 ニュース速報

 多国籍企業の課税逃れを防止するために、経済協力開発機構(OECD)が策定を進めていた行動計画の概要が13日明らかになった。インターネット通販などの電子商取引や移転価格税制など15項目について、課税方法やルールの厳格化を具体化する方針。7月19〜20日にモスクワで開かれる主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に計画を提出する。

 

 行動計画の目玉の一つが、ネット通販会社への課税強化。通販会社が他国の顧客に電子書籍や音楽データを配信した場合、その国に通販会社の支店やサーバーなどの恒久的施設を置いていなければ、現行ルールでは顧客側の国では課税されない。各国の税務当局は、別会社などを通じて複数の国でネット通販サイトを運営する米アマゾンなどのケースを問題視しており、課税ルールの見直しを進めたい考えだ。

 

 もう一つの目玉は、多国籍企業が税率の低い外国の子会社に対し、通常よりも安い値段で商品を卸して営業を行い、低税率の海外での利幅を増やして課税を逃れた場合の取り扱い。国内に税金を取り戻すため、通常価格で卸したとみなして課税する「移転価格税制」があるが、現行制度の課税対象は有形資産の販売のみ。特許やブランド権などの無形資産の定義や価値の算定方法は決まっておらず、どのように移転価格税制を適用するか、ルール作りを急ぐ。各国は計15項目の課税回避について、それぞれ2〜3年程度の期間を定めてG20やOECD租税委員会でルール作りを進める。

 

 多国籍企業の課税逃れは、6月に英国で開かれた主要8カ国首脳会議(G8サミット)でも議題に上がった。G8の首脳宣言でも、「税務当局間の自動的な情報交換体制の構築」を明記し、国際ルール作りをすることで合意。G8も加盟するOECDが行動計画をまとめていた。【葛西大博】