OECD- 「課税逃れ」に行動計画 2年半以内、詳細を勧告

20 July 2013 毎日新聞-朝・夕刊

 

 経済協力開発機構(OECD)は19日、多国籍企業による課税逃れ防止のための新たなルール作りに関する15項目の行動計画を公表した。計画はモスクワで開催中のG20財務相・中央銀行総裁会議に報告される。OECDは今後、項目ごとに1~2年半かけて勧告を出し、各国は勧告に基づき関連法や租税条約を改正することになる。

 

 先進各国は、米アップルやスターバックスなど多国籍企業が、法人税率の低い国を経由する取引で税金を低く抑える手法に対する批判を強めている。6月に英国で開かれたG8サミットでも課税逃れ防止が議題に上り、国際ルール作りを推進することで合意した。

 

 行動計画は、電子商取引課税や移転価格税制(無形資産)、外国子会社合算税制の強化、租税条約乱用の防止など15項目。

 

 OECD租税委員会の下に各項目ごとに作業部会を設けて1~2年半の期限を定めて議論を行い、最終的にOECDが勧告を出す。

 

 例えば、税率の低い国に本社を置く企業が、他国の顧客に対しインターネットを通じて電子書籍や音楽データを配信した場合、顧客側の国に支店やサーバーなどの恒久的施設がなければ、顧客側の国はその企業に課税できない。今後はこのような電子商取引への課税を検討する。

 

 また、特許やブランド権などの無形資産を、税率の低い国の子会社に安く移転することで税金を抑える手法が問題視されており、無形資産の定義などを定める。

 

 OECDには先進34カ国が加盟するが、中国、インド、ブラジルなどOECD非加盟でG20メンバーである8カ国も、行動計画の協議に加わる。経済規模が大きな新興国も議論に引き込むことで、実効性のあるルール作りを行う狙いがある。【葛西大博】