移転価格ポリシー構築 -5分で分かるシリーズ-

移転価格ポリシーの構築とは

移転価格税制では、海外子会社との取引価格を独立企業間であれば成立したと考えられる価格に設定することを目的として、法令上定められた算定方法により、海外子会社との取引価格を決定することを求めています。

 

海外子会社との取引価格の設定に係る社内ルールとして、各取引ごとに価格設定の基本ルールを定めることを、移転価格ポリシー(=海外子会社との取引価格設定の基本方針)の構築と呼びます。

 

機能・リスク分析

グループ間での所得配分政策を検討していくにあたっては、それぞれの取引において、各関連者が製造、販売、開発など、どのような活動内容を行っているか、また、事業に係る意思決定者は誰か、事業に係る様々なリスクを誰が負っているのかなどを詳細に分析していく必要があります。

 

機能・リスク分析による事実関係を整理した上で、各関連者が果たす機能と負担するリスクに応じた所得配分を考えていくこととなります。

 

管理セグメントの特定

移転価格ポリシーを決めていくにあたっては、まずグループ内での所得配分の管理上、どのようなセグメント・単位で管理していくかを決める必要があります。

 

海外子会社との取引には、製品取引、部品取引、ロイヤリティ取引、役務提供取引、金融取引など、様々な取引があるかと思われます。また、製品取引といっても、様々な製品の取引があるかと思われます。一方で、これらを全て細分化して取引価格の方針を決めることも、実務上煩雑であるため、一定のセグメントに区切って、価格決定方針を決めていくこととなります。

 

この、セグメントごとでの損益管理にあたっては、どのような区分を設定するか、費用の配賦計算をどうするかなど、移転価格税制の趣旨に即して決めていく必要があります。

 

移転価格算定方法の選択

管理セグメントがと損益計算の方法が決定したら、価格設定に係る計算方法(移転価格算定方法)を決める必要があります。

 

移転価格算定方法には、独立価格比準法原価基準法再販売価格基準法取引単位営業利益率法、利益分割法(寄与度利益分割法比較利益分割法残余利益分割法)があります。

 

上記の算定方法の中からどれを選んでも良いのではなく、取引の実態に応じて最適な方法を選ぶ必要があります。この選択にあたって、納税者と税務当局との間で意見が分かれることもありますが、グレーな税制であるが故に、事前の取極めによって納税者が適切に移転価格税制への対応を行っている場合には、税務当局としても最大限それを尊重しており、課税リスクの低減にあたっては、自主的に移転価格ポリシーを構築しておくことが重要であると考えられます。

 

価格設定方針の決定

選定した移転価格算定方法に従って、あるべきグループ間取引価格の算定方法を決定し、それに従って社内ルールを整備していくこととなります。

 

移転価格ポリシーの構築にあたっては、経理部門だけではなく、取引の管理を行う営業部門など、他の部署も関係してくるため、専門家と共同で、社内ルールを整備していくことが有用であると考えられます。

 

また、設定した取引価格ルールは、それを文書としてまとめること(移転価格文書化)で、移転価格調査が入ってもすぐに提出できる状態にしておくことが有用であると考えられます。

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