タイの移転価格税制

タイ

【近年の動向】  (2019年5月26日更新)

2018年11月21日にThailand’s Transfer Pricing Act (TP Act)が公表された。TP Act では国外関連者間取引について3つの新しい規定(section 35 ter, 71 bis and 71 ter)が追加された。 この新たな移転価格に関する規定は、2019年1月1日以降に有効となる。

また、タイの移転価格ガイドラインの中のDI 113において、移転価格文書化規定が設けられることとなった。

 

【基本情報】

①税務当局

Krom Sumpakorn / Revenue Department

 

③OECDガイドラインとの整合性

タイはOECD加盟国ではないが、タイの移転価格税制は基本的にOECDガイドラインに準拠している。

 

④移転価格税制の適用対象

OECDガイドライン上の関連者(Associated Enterpriseの間(直接又は間接的に経営、支配又は資本関係がある者の間)で行われる取引。

 

⑤移転価格文書化義務

タイの税務調査では、移転価格文書を要求された日から60日以内に提出をしなければならない。

ただし、売上高がTHB200 million (US$6 million)を超えない場合には移転価格文書化資料の提出義務が免除される。

 

⑥税務当局への毎年の移転価格の開示

関連者取引がある納税者は、文書 - ((i) 投資・管理・支配(直接・間接)関係、(ii) 採用している関連者取引に係る移転価格算定方法 – を会計期間終了後、150日以内に提出しなければならない。順守しない場合や誤った情報を提出した場合、20万バーツ以下のペナルティーが課される。

 

⑦移転価格算定方法

CUP法、再販売価格基準法、原価基準法、取引単位営業利益率法(TNMM)及びその他国際的に受け入れられている手法で実際の取引に適用することができる方法が認められている。

 

⑧移転価格課税の時効

移転価格課税の更正期限に関しては原則として申告日から5年間

 

⑨罰則等

移転価格固有の罰則はないが、法人税に関する一般的な罰則規定が適用される。

1.5%の延滞税と、最高100%又は200%の加算税(但し、加算税に延滞税は課されない)。

但し、文書化等を行っておくことで、更正額や付随する罰則を軽減する交渉がし易くなり、移転価格調査を有利に運ぶことができる可能性がある。

 

⑩相互協議・事前確認申請(APA)

相互協議:二重課税の解消が円滑に行われたことは、過去あまり無い。 

APAAPAの制度は存在するが、ユニラテラルAPAには消極的。APAガイドラインも発行されたものの、税務当局の人員も限られており、合意されたケースはまだ多くはない状況。

 

⑪使用言語

文書化:英語可。しかし、タイ語への翻訳を要求される可能性がある。

APA:タイ語

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