台湾の移転価格税制

【近年の動向】  (2015年1月現在)

2005年から、移転価格の文書化資料が要求されるようになり、独立企業原則に準拠した移転価格の設定が求められている。近年では、税務当局において移転価格専門チームが組織されるなど、移転価格調査は強化される傾向にある。実際、2014年の移転価格調査は増加し、特に無形資産や役務提供取引の調査に注力している模様。

台湾財務省は201517日に事業再編に関する規定やAPAの申請要件の緩和、事前相談に関する規定を盛り込んだ移転価格ガイドラインの修正案を公表している。台湾もまたBEPS行動計画の動向を注視しており、国際的な議論の動向に合わせて近い将来、さらに同ガイドラインのアップデートを試みる可能性も相当程度あると考えられる。

 

【基本情報】

①税務当局

Ministry of Finance (MOF)

 

②移転価格税制の課税の対象

一定の資本関係又は実質的な支配関係、あるいはジョイントベンチャーの関係にある者の間の取引。

 

③移転価格文書化義務

同時文書の準備が必要。

書面での要請を受けてから1ヶ月以内に提出しなければならない(ただし、正当な自由がある場合には1ヶ月の延長を求めることができる)。

 

④移転価格に関する開示義務、

一定の関連者間取引については関連者の情報等ついて、税務申告書上で記載しなければならない。


⑤移転価格算定方法

独立価格比準法(CUP法)、原価基準法(CP法)、再販売価格基準法(RP法)、利益比準法、利益分割法、その他の方法。
算定方法間での優先順位は無くベストメソッドルールが適用される。また、その他の方法を適用する場合には、税務当局(MOF)の事前承認を得る必要がある。


⑥移転価格課税の時効

原則として5年間(租税回避とみなされた場合などにおいては7年間)。


⑦罰則等

移転価格税制による課税の場合、最大で追徴税額の200%のペナルティーが課される。

 

⑧相互協議・事前確認申請(APA)

相互協議の経験は無く、二重課税を解消することは困難である。

APA:移転価格ガイドラインの基準を満たせば可能。確認対象初年度の末日までに申請する必要がある。

 

⑨使用言語

同時文書は原則として中国語による。

ただし、税務当局の了解を得れば英語も認められる可能性はある。


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