香港の移転価格税制

香港

【近年の動向】  (2015年1月現在)

香港では、近年租税条約のネットワークを急速に拡大しており、20151月末時点で日本を含む32カ国と二重課税排除の協定を結んでいる。これにより、APAなどの国家間交渉が行われる環境の整備が進み、2014年には日本、オランダと2件の二国間APAを締結している。

なお、APAについては原則二国間又は多国間のAPAを前提としているが、場合によってはユニラテラルAPAも申請可能である。

また、20149月には自動的情報交換の枠組への賛同を表明していることから、2017~2018年頃に関連規定が導入されることを予想する見解もある。

なお、BEPS行動計画に則った法例の改正等については現時点では必ずしも積極的な姿勢を見せていないものの、OECD等における国際的な議論の発展を注視し、必要に応じて制度の見直し、整備等を進めてゆく意向がある旨を表明している。

 

【基本情報】

①税務当局

Inland Revenue Department (IRD)

 

②移転価格税制の課税の対象

国内外の関連者間取引。関連者の判断に際しては特段の数値基準は無く、持ち分や実質から判断して支配関係にあれば関連者とみなされる。

 

③移転価格文書化義務

同時文書等の準備規定は無い。
一方、税務当局はビジネスプラクティスとして移転価格文書を準備しておくことを推奨しており、移転価格税制や独立企業間原則の充足を確認するために文書の提出を要求することもある。

 

④移転価格に関するその他開示義務

納税者の関連者が所在する国の開示が求められる。

 

⑤移転価格算定方法

独立価格比準法(CUP法)、原価基準法(CP法)、再販売価格基準法(RP法)、取引単位営業利益法(TNMM)、利益分割法及びその他の方法。

最も適切な方法を適用することとされるが、伝統的な取引基準法(CUP法、再販売価格基準法、原価基準法)が利益基準法(TNMM、利益分割法等)に優先する。

 

⑥移転価格課税の時効

6年間

 

⑦罰則等

移転価格固有の罰則は無く、通常の法人課税に係るペナルティーが適用される。

例えば、租税回避や脱税と見なされた場合には、追徴税額の3倍の加算税が課される。

 

⑧相互協議・事前確認申請(APA)

20124月より事前確認申請(APA)が導入された。APAは原則としては二国間又は多国間APAを前提としているが、場合によってはユニラテラルAPAも申請可能。

租税条約ネットワークは拡大しており、日本との租税条約も締結・発効していることから、課税後の相互協議・APAとも試み易い環境作りが進められている。


⑨使用言語

移転価格文書は中国語又は英語。



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